数学ってなかなか取りつきにくい印象があります。
それは、今まで見てきた教科書や参考書が無味乾燥で面白くなかったからです。
そこで、今回は数学に興味を持てる分かりやすくて面白いおススメの数学本についてご紹介します。
このような本を家においておけば、こどもの数学嫌いを減らせるかもしれませんね。
目次
直感を裏切る数学
タイトルにもなっているように、この本は直感を裏切る数学をテーマに扱っています。
数学的な考え方によって、自分自身の直感が裏切られる感覚は癖になります。
人間が感覚的な生き物であることを思い知らされます。それと同時に論理的に物事を考えることの大切さを実感できます。
一つ分かりやすい例として、バースデーパラドックスがありました。あるクラスに40人の生徒がいたとします。生徒たちの中で同じ誕生日の人がいる確率はいくらでしょうか?
答えは、89.1%です。思っている確率よりもかなり高い数字だったと思います。
この問題は、認証技術にも影響しています。
例えば、間違って他人を認証してしまう確率が100万分の1である認証技術があったとします。この場合、何人の利用者がいれば他人を誤って認証してしまう確率が50%を超えてしまうでしょうか?
実は、1180人なんです。あまりの少なさに驚きですよね?
このように、数学を用いて考えると一見直感に反することが分かるのです。このような内容が平易な数学によって説明されているので、高校数学レベルで十分に楽しめます。
暗号解読
最近のネット社会を陰で支えているのは暗号技術です。
ご存じの方も多いと思いますが、暗号は数学と切っても切れない関係にあります。しかし、暗号と聞くと近寄りがたいイメージがあるでしょう。
そんなイメージを払しょくするのが、今回ご紹介するサイモン・シン著の暗号解読です。
この本は、事前知識が一切不要なうえ、古代から現代にいたるまでの暗号の歴史をドキュメンタリーなタッチで描いているので、飽きることなく読み進められます。
にもかからわず、数学的な部分が全く抜け落ちているわけではないのが良い点です。
黎明期の暗号技術なら私たちにも理解できるレベルですし、エニグマ等の現代的な暗号技術についても要点を分かりやすく解説しています。訳者の青木薫さんも本当にすごい方ですね。
以上のことからも分かるように、数学に関連する書籍の中では馴染みやすい本なので、数学に興味はあるけれど、難しいのはちょっと…という方にかなりおススメです。
フェルマーの最終定理
フェルマーの最終定理も、サイモン・シン著の本です。タイトルからして、非常難しそうな書籍に思われます。実はその真逆です。まず、数学的な前提知識が不要です。
もちろん、数学的な思考力であったり、センスも必要ありません。
しかし、数学的なエッセンスだけは理解できるように、分かりやすい解説がなされています。ここが、サイモン・シンの凄いところですね。
ですので、数学の面白さを十分に堪能することが出来ます。
この書籍には、フェルマーが遺した未証明問題「フェルマーの最終定理」の証明に至るまでの過程が描かれていますが、天才数学者がリレーのように世代を超えてバトンを渡していく姿は圧巻です。この本を見ると、google scalar(論文検索サービス)にある「巨人の上に立つ」の意味が痛いほど分かるようになります。
以上のことから、数学に興味を持った方々だけでなく、将来論文を書く可能性のある大学生の方々にも良いでもらいたい本ですね。
数学が分からなくても、数学の凄さを実感できる素晴らしい良書です。
数学パズル
先ほどまでに紹介した3冊とは毛色が少し異なります。
数学パズルの場合は、自分で考えることがメインになりますからね。
頭の体操にもなりますし、斬新な解法が思い浮かんだときの快感といったらたまりません。
また、そのような過程で得られた能力は、仕事での発想力にも応用することが出来ます。
楽しみながら自己研鑽もできますから、休日の読書にもよいでしょう。個人的には頭の回転数が一段階成長する感じがするのでかなりのおススメです。
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