話を聞いてもらうために大切なこととは?ストーリーを聞かせる方が良いという話

人間関係・自己啓発

プレゼンテーション、訓話、相談、企画…人に話を聞いてもらう機会は実に様々ですが、基本的に人は話を聞いてくれないものと思った方がいいでしょう。人に話を聞いてもらうために大切なことをおさえておきましょう。

 

人に話を聞いてもらうために大切なこと

「この講義つまらないな」とか、「セミナー退屈だな」と思われたことはありませんか?そんな時、こっそりスマホをいじったり、別の事を考えたりしますよね。特に、学生時代は。私にも経験があります。

自分でお金を払って話を聞きに来る人や、好きな人の講演会などでは話は別でしょうが、義務的に聞かなければならないとき、意外と話は聞いてもらえないものです。こちらも義務的に話をするだけなら、それでも構わないでしょうが、話は聞いてもらいたいものですよね。一生懸命準備した内容であれば、なおさらです。

人に話を聞いてもらうには、自分が話したいことだけを喋っているだけではいけません。もちろん、相手にとって有益な情報や、興味のある事柄だけを話せばいいのですが、なかなか難しいところです。であるなら、せめて相手が聞きやすいように話す工夫が必要となります。

人前で話す機会はいろいろありましたが、経験から言うと、人に話を聞いてもらうために大切なことは、主に2つあります。1つが、相手を認めること。もう1つが、ストーリーを聞かせることです。

相手を認めるということ

人には承認欲求というものがあります。 「誰かに認められたい」、または「価値ある人間と思われたい」という欲求です。たとえ自分が話を聞くために座っていたとしても、です。

話す側にあるだけでなく、話を聞く側にも承認欲求があるのだから、相手をないがしろにしてはいけません。ただ自分が言いたいことを冗長に並べ立てても、相手も受け入れにくいでしょう。もし、話す側が聞く側を〈畑に並べられた野菜〉ぐらいにしか思ってないとしたら、聞く側だって話す側を〈よくさえずる鳥〉ぐらいにしか思わないものです。

ですから、話す側は、聞く側をひとくくりにとらえるのではなく、人格を持ったそれぞれの人であるということを認識する必要があります。そして、それを相手に伝えるようにしなくてはなりません。つまり、「あなたに向かって、私は話しているんですよ」ということを態度で示すのです。

きちんと一人一人の顔を見て話す

顔を見ながら話すことで、「あなたに話しているんですよ」というメッセージを送る。すると、見られている相手は、自分の存在が認められているので、「ちゃんと話を聞かなきゃいけない」というように思うわけです。

ポイントを理解してもらうために、単調にならならないように抑揚を付けて話す

単調な音は眠気を誘いますよね。人の声でもそうです。ちゃんと理解力してもらおうとすると、どこが大切でどこが流していいところか?というのを抑揚を付けることで表現するのです。

コミュニケーションを取る

ただ話を聞いてもらうだけでは、相手を認めることにはなりません。双方向のやり取りを通じて、はじめてできるわけです。ですから、何かしらの意思表示をしてもらうことになります。例えば、話を聞く側全体に質問を投げかけ、手を挙げてもらう。あるいは、それほど大勢でなければ、誰か個人を指して質問してみるのもいいでしょう。そうすることで、聞く側とのコミュニケーションが図れるわけです。

 

ストーリーを聞かせるということ

人は具体例がなければわからない

うまく人に話を聞いてもらうには、ストーリー性が欠かせません。研修・セミナー・講演会などでも話の上手な人は自分の経験などをストーリーにして話してみせるものです。会議やプレゼンテーションでもそうです。企画の提案であったり、新商品の開発、販路の拡大などについても、将来の展望をストーリーにして話すことになります。話上手や人は、具体例がなければ、話がわかりづらいということを知っているからですね。

一方、哲学や難しい話というものには、ストーリー性がありません。だから、とてもわかりづらい、難しいとか堅いと言われるのです。では、そのわかりづらさは、どこに原因があるのでしょう。それは具体性です。

人は現実的な事柄によって、物事を認識します。「水素と酸素が化合して、燃焼反応がおこる」なんて説明されるよりも、実際に少しだけの水素をマッチかライターで火をつけてみる方が、どのようなことが起こっているのか飲み込みやすいですよね。このような 現実的な事柄(体)をそなえている(具している)あり方具体的と言います。

いわゆる難しい話には、具体性がありません。だから、難しい( 内容が飲み込みにくい)と言われるのです。具体性のない物事のあり方を抽象的と言います。抽象とは、 形 ある物事(象)からひきだした(抽出した)目に見えない性質を意味します。例えば、因果関係がそうですね。因果関係とは、 物事は原因があって結果が生じるというあり方ですね(詳しくは、「論理とは何か?」を記事を参照して下さい)。

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でも、因果関係と言っただけでは、それがどういうことかわかりづらいですよね。実際にこういう例だと言われるとわかりやすくなるものです。抽象的な事柄というのは、形もなく、見たりできないからわかりづらいんです。

ストーリーには因果関係が含まれている

ストーリーを語ることには、もう1つ利点があります。それは、ストーリーには因果関係が含まれているということです。因果関係とは、上の例にも挙げましたが、物事について考えたり、理解・納得するためにはとても大切な役割を果たします(「考えるとはどういうことか?」の記事を参照して下さい)。

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でたらめな出来事よりも、「こういう原因があってこういう結果が生じた」という方が理解しやすいですよね?〈リンゴが木から落ちるのは、地球の引力に引っ張られたからだ。そして、それはあらゆるものにも当てはまる〉というように。物事を理解するためには、原因があって結果が生じるというとらえ方が重要なんです。 人は納得したい生き物ですからね。

ストーリーにはこの因果関係が含まれています。人に聞いてもらうストーリーとは、教訓を得られるような過去の体験談であることが多いですよね。〈昔こうしていたから、現在はこうなってしまった〉というように。

〈昔、路上で見るからに大人しそうな男性が強面の数人の人たちにからまれていました。仲裁しようと間に入ろうとしたのですが、その強面の数人に阻まれただけではなく、その大人しそうな男性にも止められました。大丈夫なんていって路地裏に連れて行かれたけど大丈夫かな?なんて心配してましたが、やがて、その男性が1人で路地裏から涼しい顔して出てきたんです。路地裏をみると、強面の数人がのされていました。この一見大人しそうな男性、実は、空手の達人だったんです。この例に限らず人は見かけによらないから、人と接する時は気を付けましょう。〉

例えば、こうしたストーリーを聞く方が、単に「人は見かけによらないから気を付けましょう」と言われるよりも、話が入ってきやすいですよね。時系列( 時間的な因果関係)にそって話を聞くから、理屈として頭に入ってきやすいわけです。もちろん、すでに述べたように、話が具体的だからという理由もありますが。

ワケの分からない話を聞くのは、多くの人にとっては、苦痛に過ぎません。聞いていて苦痛なのだから、話を聞こうとしなくなるのは自然なことです。話が原因と結果で整理整頓されている方が聞きやすいですよね?逆に言えば、人に話を聞いてもらおうとすれば、最低限、整理整頓されている方がいいということです。

まとめ

人に話を聞いてもらうためには、話す側もそれなりに聞いてもらえるように工夫する必要があります。

1.相手を認めること

2.ストーリーを語ること

相手を認めることで、一方向性の情報伝達ではなく、双方向的なコミュニケーションを図ることができます。そうすることで、話を聞いてもらいやすくなります。

また、ストーリーを語ることで、具体的にイメージしやすくなり、内容が飲み込みやすくなりますね。そして、因果関係を含む整理整頓された形で話を聞けるので、理解しやすくもなるのです。すんなりと話が入ってくる方が話は聞いてもらえますからね。とても重要なことです。

他にもストーリーを語るメリットはあります。人を惹きつけやすいというメリットです。そもそも人はストーリーが好きですから。映画、ドラマ、小説や噂話など、人日常的に様々なストーリーを求めていることは明らかです。そうした興味をもたれやすいストーリーという形にすることで、話を聞いてもらう雰囲気や姿勢を作り出せるというわけです。

by    tetsu