失敗を成功に繋げるために必要なこととは?「成功は失敗のもと」の本当の意味について

しなくてもいい失敗をしていませんか?

何事にも失敗はつきもの。自分できちんと行動すると、どこかで失敗をしてしまいます。だからと言って、何も行動しなければ、成功することはできません。失敗を恐れずに試行錯誤し、やり続けることが成功へと繋がるのです。

「失敗を恐れるな」とか、「失敗をした方が良い」というような言葉を見聞きすることが増えました。確かに、その通りだと思います。しかし、あまりにも「失敗をすれば良い」という事ばかりが声高に主張されて、肝心の「失敗」の中身について議論されることがなくなるというのは問題ですね。

中には、しなくてもいい失敗があるということも理解しなくてはいけません。失敗には、成功に繋がるものとそうでないものとがあるのです。しなくてもいい失敗ならば、しないに越したことはありませんからね。

成功に繋がる失敗と、必要のない失敗の違いを抑えることから始めましょう。

 


「失敗は成功のもと」の本当の意味

「失敗は成功のもと」の実用例を考えてみると、よく慰めの言葉として使われている印象があります。

・大学受験で志望校に落ちたんだ

・経営再建の鍵となるプロジェクトの成果がうまく出せなくて…

共に、「失敗は成功のもとって言うじゃないか。くよくよするなよ!」なんて慰めの言葉が続きそうなシチュエーションですよね。しかし、これで終わっては「失敗は成功のもと」の本当の意味を捉えそこね、成功に繋げられるように活かせない可能性もあります。

どちらの場合も、人生という長いスパンで考えるなら、活かせるチャンスはめぐってくるかもしれません。しかし、活かせなければ、その失敗はムダに終わってしまいます。だとしたら、その失敗は「しなくてもいい失敗」ということになるのではないでしょうか。

失敗は成功のもとの意味は、 失敗したとしても、その原因をつきとめて反省し、言動を改善すれば、やがて後の成功に繋がるということです。重要なのは、反省や改善をしなければ成功には繋げられないということ。危惧すべきは、この 「改善すれば」という条件節が軽んじられて、しなくてもいい失敗が称賛される傾向にあるのではないかということです。

(※注. こうした条件節の軽視による誤った解釈の例は「思い立ったが吉日」や「塵も積もれば山となる」にもみられます。)

「思い立ったが吉日」の意味・語源・用例・解釈の思わぬ落とし穴について

「塵も積もれば山となる」の良い意味・悪い意味と誤用について

ある程度仕方ないところもあるのでしょうけど、言葉の表面的な意味を捉えるだけでは、その言葉の本質が示してくれる教訓を活かせないということになります。

その教訓とは、「 たとえ失敗したとしても、その原因をつきとめ、二度と失敗しないように気を付けて、言動を改めよ」ということではないでしょうか。これこそが、「失敗は成功のもと」の本当の意味だと思います。

 


失敗を成功に繋げるために

気を付けなければならないのは、失敗はあくまで成功のもとに過ぎないということです。そのためにも、失敗の種類についておさえておきましょう。

3つの失敗

失敗は、主に3つのものがあります。1つ目が、「成功に繋げられる失敗」。次に、「しなくてもいい失敗」。最後に、「してはならない失敗」です。

成功に繋げられる失敗

成功に繋げられる失敗とは、 試行錯誤の段階における失敗です。ある目標を達成するための過程で、多くの人間は様々なトライ&エラーを繰り返すことでしょう。しかし、それは目標に向かう歩みですから、経験を活かそうと心掛けていれば、決してムダにはなりません。詳しくは、後述することにします。

しなくてもいい失敗

しなくてもいい失敗とは、 経験としてあまり活かせない失敗です。例えば、容易に予測できるものなどがそうですね。「飲酒運転で事故を起こした」とか、「歩きスマホで人に迷惑をかけた」など、誰もが容易に予測できることです。

これは目標に向かっておかす、ポジティブな失敗ではありませんね。ですから、何らベースアップに繋がるものではない。 容易に予測できるのだから、はなからやらなければいいだけの話です。

もちろん、物事をある程度予測することに慣れていない最初の段階では、後々ためになる失敗と言えるかもしれません。しかし、いい大人がすることとは思えませんね。

してはならない失敗

してはならない失敗とは、 取り返しのつかない失敗です。例えば、むげに他人の命を奪うこと。命は取り返しのつかないものです。特に、上述したような「飲酒運転」や「歩きスマホ」によって人の命を奪うなど、最悪の悲劇としか言いようがありませんね。これがどのような社会的成功にも繋がらないことは明白です。

あるいは、大した考えも成功する保証もないまま、全財産をかけてビジネスを始めること。これも取り返しがつきません。もちろん、長い人生という視点からみれば、何らかの成功に繋がることが、たまたまあるかもしれません。しかし、決して好ましくはありません。やるなら、きちんと準備をしてから挑戦するべきだと思います。

 

失敗を成功に繋げるために必要なこと

失敗を成功に繋がるためには、いくつかの心構えが重要です。

失敗を認識すること

当然ですが、まずは 失敗を失敗と認識することが求められます。慣れなければ少し難しいかもしれません。これには現実をありのままに受け止められる心の状態が必要です。

人の心とは弱いもので、自分にとって不都合なことや思い通りにいかないことであれば、現実をありのままに受け止められない性向があります。特に、プライドの高い人なんかはそのような性向性が強いと言えるでしょう。

(※注. そこにプライドの高い人が損をする原因があるのですが…それについては「プライドと誇りの違いについて」の記事を参照にして下さい。)

プライドと誇りの違いについて-プライドが高いと損をするという話

まずは現状を分析するために、現実を(それがどれほど望ましくなかったとしても)受け入れましょう。「運が悪いだけだ」とか、「たまたまこうなっただけだ」という思考は禁物です。 失敗の原因は自分の言動にあり、望ましくない結果を招いたのは自分の責任であると自覚して下さい。

失敗に偶然はありません。必然的に失敗しているのであって、その原因をつきとめて改善をしなければ、成功には繋がらないのです。

(※注. 「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」の精神ですね。これについてはコチラを参照に)

「勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし」という野村克也さんの名言について

こうしたことができなければ、いかなる成長も望めません。それに、万が一うまくいったとしても、一度大きな失敗をしてしまうと、立て直しがきかなくなります。

軽んじない

失敗を成功に繋げるために必要な心構えは、他にもあります。それは、 1つ1つの行為を軽んじないということです。

「失敗は成功のもとって言うし、取りあえずやってみたらいいじゃないか」ということで、やってみることは否定しません。しかし、だからといって「失敗するのが当たり前なんだから、悪い意味で、適当に何でもやればいい」ということにはなりません。

1つ1つの行為を軽んじてしまうと、その行為から生じる結果を軽んじてしまうことになります。すると、思いもかけない、取り返しのつかない失敗をしたり、原因を特定するためのデータとして活かすことが難しくなります

例えば、魚を釣るためにはエサの種類や針の大きさなど、仕掛ける深度や、場所や時間など、考えるべき条件はたくさんあるでしょう。しかし、そうした条件を何も考えずに、水のある場所でただ闇雲に釣り針を垂らしても、あまり意味はありません。ちゃんと魚がいるであろう場所で釣らなければ、どれほど試行錯誤したところで、すべてがムダに終わります。

何でもかんでもデタラメにやるのではなく、1つ1つの行為を、 目的意識をもってこなしていくことが求められるのです。そうすることで、失敗を成功に繋げることができるのです。

同じ基準で考える

原因をつきとめるためには、 現状の分析が必要になります。どこに原因があったのかを、条件を細かく分けて、 同じ基準で物事をとらえる必要があるのです。

先ほどの釣りの例を考えてみましょう。ある海辺で釣る場合、他の条件は全て同じにしたまま、1つだけ条件を変えて試行錯誤します。例えば、時間を基準にしてみましょう。早朝、午前、午後、夕方、夜というように時間をある程度区切って釣りをしてみます。

重要なのは、この時、針や竿などの道具、釣る場所、エサなど、他の条件はすべて同じにしなければなりません。でないと、釣れる釣れないといった結果に対する原因が時間帯以外のものにあるかもしれず、どこに原因があるかがわからなくなるからです。

1つの基準だけをもとに考えると、原因が特定しやすくなります。他の条件がすべて同じなのに、早朝や夕方に釣果が良ければ、よく釣れる原因は時間帯にあると考えられるわけです。もちろん、季節によって異なる場合もあるでしょうし、場所やその他の道具に起因するところもあるでしょう。しかし、少なくとも、時間帯が結果に対して及ぼす作用は、ある程度つかめるのではないでしょうか。

また、譲れない条件を設定することで、試行錯誤することもできますね。例えば、午後にしか釣りに行けない場合、場所を変えてみたり、道具を変えてみたりして、試行錯誤しながら、最も釣果が良くなる条件を自分なりに発見することもできるでしょう。

いずれにしろ、何でもかんでもデタラメに試すのではなく、同じ基準で物事をとらえることで、どこに原因があるかをつきとめやすくなるのです。逆に、条件をバラバラに変えて試してみても、比較するのが複雑になり、原因がどこにあるのか見えにくくなるばかりではなく、多大な時間をムダにすることにもなりかねません。要するに、失敗を成功に繋げるためには、きちんと考えた上で失敗する必要があるということですね。

 


まとめ

何かを成功させようと挑戦する場合、失敗はつきもの。「失敗は成功のもと」と言うように、失敗を成功に繋げるのが重要。しかし、すべての失敗が成功に繋がるわけではありません

しなくてもいい失敗もあれば、してはならない失敗もあります。大切なのは、成功に繋がる失敗をすることです。そのためには、まずは、失敗を失敗としてとらえること。どれほど望ましくない現実であってもありのままに受け入れる心構えが重要です。

その上で、1つ1つの行為を軽んじることなく、後々の反省や原因の分析に活かしやすいように、同じ基準で物事をとらえながら試行錯誤していくことが肝要になります。そのためにも、目的意識をもって、1つ1つの行動を意味付けていくことが求められるのです。

by    tetsu