就活で役立つ文章作成法「PREP法」の重要性を解説

PREP法とは?

みなさんPREP法をご存知ですか?

知らない人も多いと思いますので、まずPREP法の定義から!
PREP法は主に「ビジネスシーン」で用いられる文章構成方法で、 「簡潔」かつ 「説得力」のある文章を作成する際に用いられます。この方法を使えば、比較的簡単に説得力のある文章を書くことができます。

PREP法は次のような4つのステップに分かれています。

なぜ、PREP法は役立つのか?

それには、2つの理由があります。

合否を決定する人(面接官)が社会人

先ほど、PREP法は主に 「ビジネスシーン」で用いられると書きました!つまり、面接官はすでにPREP法を活用して、仕事をしているはずです。

あなたが面接官だとして、受験者がPREP法を使っていたらどう思いますか?おそらく、 「この子はよくわかっている」や 「社会人としての基礎が確立されている」と考えるでしょう。

「簡潔」かつ「説得力」のある文章が書ける

ESと面接の両方で必要とされる能力はなんでしょうか?それは、「簡潔性」と「説得力」です。そして、それらをもっとも上手く引き出せる雛形がPREP法なんです。

簡潔さが重要な理由

ESの文字数は多くて 2400文字程度です。(600字の設問が4つと仮定)面接も長くて45分です。面接はたいてい3回行われます。つまり、面接官は「採用すべき人」であるかどうかの重大な判断をたった 「2400文字の文章」と「135分の面接」で決めてしまいます。

「マイナビ企業新卒内定状況調査2019」によると、企業が1人採用するのに48万はかかると言われています。

あなたが50万の買い物をするときに、どれくらい調査しますか?普通、沢山の商品レビュー分を読んで一週間ほど検討する時間を費やすでしょう。そう考えてみると、50万の買い物を「2400文字の文章」と「135分の面接」で決定することがどれだけ大変なことか分かると思います。

ちなみに上の数字は大目に見積もっています。平均的なESの文字数と面接の時間を考えると 、ESの文字数はおよそ「1200文字」、面接の時間はおよそ「90分」となります…

上記のことから、文章を簡潔に記述することがいかに重要かということが分かると思います。

説得力が重要な理由

しかも、企業が有名であればあるほど、たくさん応募が行われるのは当然のことです。そのため、多くのライバルとの争うことになります。

当たり前のことですが、アピールポイントはよくかぶります。わたしも友達と長所がかぶっていました。そもそも、強烈な長所を持つ人間は会社に雇われなくても生きていけますからね。

多くの人が人気企業の内定を目指して必死に自己をアピールしています。仮に、ある企業に応募した人が1000人いたとします。そして、そのうち長所がかぶった人が10%いたとします。その場合、 100人が同じ長所をアピールしていることになります。

さぁ、どうしましょう?

選択肢は二つです。

  • 主張(長所)を差別化する。
  • 主張(長所)を根拠づける理由・具体例を差別化する。

みなさんどちらを選択しますか?

もちろん、例外はありますが前者はおすすめしません。なぜなら、 応募者同士の比較がしづらいからです。当たり前のことですが、採用する側も採用する根拠を会社に示す必要があります。

その根拠として、 他者と比較した結果、最も優れていたからその人を採用した。採用した理由がそれならば、万が一変な人材を取った時にも言い訳が立ちますよね。

一方で、採用の根拠として一風変わった長所を持っていて面白かったから採用した。採用した理由がそれならば、ある程度採用側もリスクを取る必要があります。面接官も会社の一員です。面接官がそのようなリスクを背負う可能性はあまり高くないのではないでしょうか。

面接官の立場になって考えてみてください。たとえば、100%の確率で会社に10の貢献する人と50%の確率で会社に100の貢献するが、50%の確率で会社に0の貢献する人のどちらをあなたは採用しますか?

もちろん、企業全体として考えるなら、間違いなく後者を選ぶはずです!しかし、その責任が自分に降りかかるとしたらあなたはリスクを取りますか?なかなかとれませんよね。

なんせ、自分の出世に関わるんですから。だから、奇を衒った自己アピールをすることはやめたほうがいいと思います。(これはあくまで個人の意見です。)

だから、長所を根拠づける「理由・具体例」を差別化することが必要になります。では、どのように差別化すればよいのでしょうか? 主張(長所)に「説得力」を持たせることで差別化すればよいのです。

私はスノーボードが大好きなので、スノーボードが好きなことをアピールしたいと思います。さて、どちらのほうに 「説得力」があるでしょうか?考えてみてください。

私はスノーボードが好きです。なぜなら、運動することが好きだし、雪山はきれいだし、スノーボード自体がスタイリッシュでとてもかっこいいし、滑り降りるときの感覚のとても気持ちがいい。しかも、女の子にスノーボードができると言えばモテそうだし...スノーボードを口実にお泊りデートも画策することができるし、だから、私はスノーボードが好きです。

私はスノーボードが好きです。なぜなら、自然を直に楽しむことのできる数少ないスポーツだからです。晴れている時の景色をみると、自然の美しさと偉大さを思い知らされます。また、雪が降っている時は雪面がフカフカでまるで雲の上を滑っているような感覚になります。同じ場所でさえも、天候が変わればまったく異なる場所のように感じます。こんなに、自然の影響を受け、自然に直に触れることのできるスポーツはありません。だから、私はスノーボードが好きです。

前者は好きな理由が羅列されているだけで浅く感じますね。一方で、後者は好きな理由が一つに絞られ、理由が深掘りされていますね。このように、書き方次第で「説得力」が大きく変わってしまうのです。

だからこそ、主張を根拠づける 「理由・具体例」の書き方で差別化することが重要なのです。このことから、ESでも面接でも「簡潔さ」と「説得力」が内定へキーワードになることはお分かり頂けたと思います。

まとめ

・PREP法はビジネスシーンで多用される文章構成法である。

・合否を決定するのはPREP法をすでに利用している 「社会人」であること。

・PREP法を用いると 「簡潔」かつ「説得力」のある文章を書くことができる。

・就活では 「簡潔さ」「説得力」が内定への鍵となる。

このように、PREP法は就活においてとても役に立つフレームなのです。このフレームは社会人になっても間違いなく通用するツールなので、今のうちにマスターしておきましょう! ちなみに、この文章自体もPREP法で作られていますよ。