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モンスターは大人気
ここ10年でエナジードリンクと言えば、モンスターと呼ばれるぐらいに人気が急上昇しました。米国市場ではレッドブルを抜いてシェアNo.1※になったこともあります。
※2010年7月~2011年11月の米国エナジードリンクカテゴリーにおけるシェア
(各業態合算、ウォルマート除く)ACニールセン調べ
実際、大学生の友人は、みんなモンスターを飲んでいました。逆に、レッドブルを飲んでいる人はあまりいませんでした。おそらく、値段設定と容量のためだと思われます。
今回はそんな大人気のモンスターエナジーの成分全てについて徹底的に調査したいと思います。
原材料名一覧
原材料名を上から順に並べていくと次のようになります。
砂糖類(砂糖、ぶどう糖)、高麗人参根エキス、L-カルチニンL-酒石酸塩、塩化ナトリウム、ガラナ種子エキス、クエン酸、香料、クエン酸Na、甘味料、L-アルギニン、保存料(安息香酸)、カフェイン、ナイアシン、着色料(アントシアニン)、イノシトール、ビタミンB5、ビタミンB2、ビタミンB11
砂糖類(砂糖、ブドウ糖)
砂糖の甘味には、リラックス効果があります。これは、砂糖の甘味を舌が感じると、脳から「エンドルフィン」と「セロトニン」という物質が分泌されるからです。
この効果については科学的な裏付けもありますので、信用しても良いと思います。
参考サイト:日新製糖(お砂糖研究所)
高麗人参根エキス
高麗人参は漢方の一つで、値段の高い栄養ドリンクに良く含まれています。その効果は、疲労回復、食欲不振、血行不良、冷え症の改善など多岐にわたります。
その高麗人参の含有量は82mg(100ml当たり)となっています。つまり、355mlで291mgとなります。
ちなみに、ヤクルトが販売するタフマンスーパーには1000mgの高麗人参が含まれています。値段に関してはモンスターと大差ありません。ですので、高麗人参の効果を期待する場合は、タフマンスーパーを購入する方が得策と言えます。
参考サイト:高麗人参|クラシエ
L-カルニチンL-酒石酸塩
L-カルチニンとは、必須アミノ酸である「リシン」と「メチオニン」から生体内で合成される物質です。Lカルチニンは、脂肪酸をミトコンドリアに運ぶ役割を果たし、運ばれた脂肪酸はミトコンドリアによって、エネルギーへと変換されます。
脂肪酸は持続的な運動の時に効果を発揮するので、この成分は持久力向上に役立つと言えます。なお、一般的な食品には、牛肉・豚肉・鶏肉などの肉類によく含まれています。
参考サイト:ILS-機能性食品-Lカルチニン
塩化ナトリウム
一般的には「塩」と呼ばれていますね。塩分補給及び味の調整のために入れられていると考えられます。
ガラナ種子エキス
ガラナ種子には、カフェインやタンニンが沢山含まれています。カフェインには次のような作用があります。
- 覚醒作用
寝る前にコーヒーを飲むと寝られなくなるのはこの作用があるためです。 - 運動機能向上作用
カフェインを取ると、運動機能が向上します。その効果は科学的にも認められており、2004年まではドーピングの禁止リストに入っています。そのため、筋トレ前に意図してカフェインを取る人もいらっしゃいます。 - 利尿作用
コーヒーなどのカフェインを取るとトイレに行きたくなるのはこのためです。 - 鎮痛作用
意外ですが、カフェインは鎮痛作用があるため、総合感冒薬に含まれていることもあります。
また、タンニンには強い苦みがあり、抗酸化作用を有しています。
クエン酸
クエン酸とは、レモンや酢に含まれる酸味成分のことです。クエン酸を摂取すると、クエン酸サイクルがしっかりと機能することにより疲労回復の効果が表れます。そのため、クエン酸を含むスポーツドリンク等も市販されています。
参考文献:クエン酸サイクルの機能
香料
香料は食品添加物の一つで香りを整える役割を果たします。一応、害はないとされていますが、過剰摂取は避けておきたいですね。
クエン酸ナトリウム
クエン酸ナトリウムも食品添加物の一つです。主な作用として、クエン酸の酸味を和らげる作用やPHの変動を防止する緩衝作用があります。食品添加物ではありますが、天然の食品にも含まれているものですので、比較的安全な食品添加物とされています。
参考文献:たまごや商店|クエン酸ナトリウム
甘味料(D-リボース、スクラロース)
Dリボースの甘味は砂糖の60%で、エネルギー代謝に関わる重要な役割も果たしています。そのため、運動後の栄養補助食品として販売されることもあります。
参考文献:Dリボース|ユニキス株式会社
スクラロースは砂糖の600倍もの甘さを持つノンカロリーの人工甘味料です。様々な食品で用いられているので、安全と考えられますが、中にはスクラロースの危険性を訴える人もいます。
参考文献:スクラロース|三栄源エフ・エフ・アイ
L-アルギニン
L‐アルギニンはアミノ酸の一種です。疲労回復の効果があるとされています。そのため、疲労回復剤・スポーツドリンク・栄養食品など様々な分野で使用されています。
参考文献:L-アルギニン|メディエンス株式会社
保存料(安息香酸)
安息香酸は保存料の一種で、食品の腐敗を防止する作用があります。その詳しい作用機序については、参考文献を参照ください。一般には安全と言われていますが、中には危険視する人々もいます。
参考文献:大阪健康安全基盤研究所
カフェイン
先ほど述べたように、カフェインの効果は主に4つあります。エナジードリンクのカフェイン量について調べた記事もあるので、興味のある方はそちらもご覧ください。
- 覚醒作用
寝る前にコーヒーを飲むと寝られなくなるのはこの作用があるためです。 - 運動機能向上作用
カフェインを取ると、運動機能が向上します。その効果は科学的にも認められており、2004年まではドーピングの禁止リストに入っています。そのため、筋トレ前に意図してカフェインを取る人もいらっしゃいます。 - 利尿作用
コーヒーなどのカフェインを取るとトイレに行きたくなるのはこのためです。 - 鎮痛作用
意外ですが、カフェインは鎮痛作用があるため、総合感冒薬に含まれていることもあります。
ナイアシン
ナイアシンは、ビタミンの一種です。エネルギー産生に関わる酵素を補助する働きがあります。様々な栄養ドリンクに含まれています。ただし、肉や魚にも含まれているので、普通の食生活を送っていれば欠乏することはないと考えられます。
参考文献:栄養成分百科
アントシアニン(着色料)
着色料としてアントシアニンが使用されています。アントシアニン系の着色料は野菜・果物由来のものが多いので、食品添加物としては比較的安心できる部類に入ります。
参考文献:食品添加物一覧表
イノシトール
イノシトールには、次のような作用があるとされています。ただし、成分表の下位にあることから、モンスターを飲むことによって効果を得られるかは不明です。
◎生活習慣病の予防・改善効果
◎神経機能を正常に保つ効果
◎髪を健康に保つ効果引用:わかさ生活
ビタミン類
ビタミン類については、グリコの栄養成分百科を参考にしました。このサイトはあらゆる栄養成分に関して解説があるので勉強になりますよ。
ビタミンB2
栄養ドリンク・エナジードリンクを飲んだ後に尿が黄色くなるのはこの成分の影響です。その主な効果は皮膚や粘膜の維持に役立ちます。
ビタミンB5
ビタミンB5はパントテン酸とも呼ばれます。ビタミンB2同様に皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。あらゆる食品に含まれているので、通常の食生活では不足することはありません。
ビタミンB12
ビタミン12は葉酸とともに、ヘモグロビンの生成を助けます。そのため、この成分が不足すると貧血になります。ただし、成分表示の中でも最後にあるので、モンスターを飲むことによってビタミンB12の不足を補えるとは考えないほうが良いでしょう。
まとめ
ここまででお分かりのように、モンスターエナジーには多くの疲労回復成分が含まれています。ですから、「気合をいれよう!」という時に飲むことについては良いと思われます。
一方で、毎日一本飲むといった恒常的な摂取はあまり良くないと言えます。有害とは言えなくとも、添加物が沢山入っていますからね。カップ麺を毎日食べることが体に良くないことと同じ原理です。
皆さまも用法用量を守ってモンスター等のエナジードリンクをお飲みくださいね。
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