【ロジハラとは?】具体例を交えてロジハラが起きる原因と対処方法について徹底解説

世の中には、いろいろなハラスメントがあります。セクハラ・パワハラ・オワハラ・スメハラなど..

そして、ロジハラというハラスメントまで誕生しました。

その意味は「相手の気持ちを考えずに、正論(論理的に正しいこと)ばかり突きつけること」です。

「正論ハラスメント」と表現される場合もあります。正論はハラスメントにならないと考える人も多いです。しかし、正論が人を追い詰め、傷つけることは日常生活で起こり得るのです。

そこで、今回は「ロジハラ」について具体例を交えて分かり易く解説致します。

この記事でわかること
・ロジハラの定義と具体例
・ロジハラしないための心得
・ロジハラを受けた時の対処法

ロジハラの定義とは

ロジハラとは、ロジカルハラスメント(logical harrassment)の略です。

その定義は「論理的に正しいことで、相手の気分を害する行為」です。ロジハラは、論理を説得目的ではなく論破・マウンティング目的として利用するために起こります。

最近ですと、ホリエモンさん・ひろゆきさん・daigoさんはこの傾向が強いですね。なぜなら、論破・マウンティング目的でロジックを活用しているからです。

論理的だとしても、説教でマウンティングする人の意見はあまり聞きたくないですよね?

本来、ロジックとは人を説得するためにあるツールであり、相手への思いやりが重要なのです。

思いやりのない正論は、ただのマウントと考えて聞き流すようにしましょう。

ロジックは正しくても、思いやりがなければ、ハラスメントになる

ロジハラの具体例

ホリエモンの事例

ロジハラの典型例としては、ホリエモンさんの発言が挙げられます。

この発言は、ネットでもロジハラと指摘されており、世間的なロジハラの認識とも一致しています。

厳密に言えば、この発言も正しくありません。資格がなければ保育士になれませんからね。ただし、発言の真意はそこにないので、今回はおいておきます。

私は、ホリエモンの発言の真意は以下の通りだと考えました。保育士は難易度が低い資格である。そのため、職業の敷居が低く、賃金が下がる。

煽り言葉を加えると「保育士の給料が低いのは誰にでもできる仕事だから」という発言になります。

この言葉は大きく見れば正しいです。しかし、言葉に思いやりがありません。職業に対するリスペクトに乏しく、保育士を卑下する意識が垣間見えます。

ロジハラにならない具体例

ホリエモンの発言をロジハラにならないように編集すると次のようになります。

保育士の給料が低い理由として資格の難易度が低いことが挙げられる。すると、参入障壁が低くなり、誰でも保育士になれるようになる。そうなると、需要と供給の関係により給料の水準は低下する。

このような文章なら、多くの人から反感を買うこともありません。ただ、炎上することもないため、話題にもならないでしょう。

ロジハラをしないために

クッション言葉を使う

直接的な言葉は、人を傷つけます。そのため、クッション言葉が大切です。

  • 悪い例:この資料には具体例がなく説得力がない。作り直しだ。
  • 良い例:悪くない資料だけど、説得力が少し足りないね。そこを意識して作り直そう。

内容は同じですが、受け手の精神的ダメージは変わります。余分な精神的負荷をかければ、パフォーマンスも低下するので、いいことがありません。

ですから、苛立つ気持ちを抑えつつ、穏やかに説得することが大切です。

指摘する目的を考える

上司や先輩が叱ったり、経営層を説得したりするのは、自分の考えを受け入れてもらうためです。

それに立ち返ると、説教や説得をする際に、相手へのリスペクトが合理的と分かります。

要は、相手の感情・反応まで論理的に解釈して、説明の構成を考える必要があるのです。

目的意識を持ち、相手の感情を考慮してロジックを組み立てよう

思いやりの心を持つ

思いやりの心を伝えられれば、耳が痛い正論でもハラスメントには感じません。逆に思いやりがなければ、どんなに正しいことであっても相手に聞き入れられません。

時には、正論を厳しく押し付けるだけでなく、優しい言葉で共感することも大切なのです。

実際、ホリエモンを嫌っている人からすれば、彼の言葉は何一つ受け入れることはないでしょう。ただ、ホリエモンの場合はファンに向けてのショー的な要素がありますけどね。

思いやりの心をもって、ロジカルに指摘しよう

人格を否定しない

当然のことですが、人格を否定してはいけません

ホリエモンの発言も一種の人格否定です。彼の場合は、注目を集めるために行動ですけどね。

人格否定が入った正論は、受け手に精神的な負荷をかけ、無用な感情的反発を生みます。職場でうつ病を量産する上司はこの特性を持っています。

無闇に人を傷つける正論は不要です。みなさんも人を傷つけないように正論を使いましょう。

ロジックを利用した人格否定は絶対にしてはいけません

言い負かすことを目的にしない

ロジックによって言い負かすことを目的とする人もいます。

つまり、ロジックを武器に論破・マウンティングをするわけです。

これが正論ハラスメントの正体です。目的を見失えば、ロジックが正しくても間違えるのです。

目的意識をもってロジックを組み立てよう

ロジハラ対策

論理だけを追いかける

パワハラ気味の人は、人格攻撃などの毒を混ぜた正論を言います。

その場合は、論理だけを追いかけましょう。

話し手の正しい部分のみを見分けられれば、精神的なダメージも少なくなります。

正しい主張のみに耳を傾けよう

自分のできる範囲で考える

正論ではあるが、自分の実力を鑑みたら不可能なこともあります。

その場合は、できる部分できない部分に切り分けましょう。

できる限界以上のことを指摘されても「仕方ないじゃん?」ぐらいの気持ちでいれば良いのです。

この考え方を全面に出すのは問題ですが。モチベーション維持が難しい時には、開き直ることも大切です。そうしないとメンタルが壊れてしまいます。

自分のできる範囲で考え、できない部分は開き直ろう

まとめ

ロジカルハラスメントは「論理的に正しいことを言うことで、相手の気分を害する行為」です。

ロジハラが生まれる理由は、次の二つです。

  • 論破・マウンティング目的
  • 相手への思いやりにかける

そういった意味では、筋の通ったモラハラとも考えれます。

ロジハラをすると、自分の主張が聞き入れられず、相手からの無用な反発を受ける恐れがあります。

正直いって、いいことなんて一つもありません。空しい自己顕示欲が満たされるだけです。

被害者は、ロジハラにより、精神的なダメージを受けます。

その場合には、「論理だけを追いかけて参考にすること」・「自分のできる範囲で考えること」を意識して、精神的な負荷がかかりすぎないようにしましょう。

ロジハラと対になるエモハラについてまとめた記事もあるので、興味のある方はご覧ください。

逆ロジハラことエモハラについて考えてみた