みなさんご存知の通り、「サザエさん」は放送開始から45年以上経過している国民的人気番組です。なんと、そんなサザエさんを見ると、憂鬱な気分になってしまう「サザエさん症候群」という気の病があるそうです。なぜ、家庭的でほのぼのとしたサザエさんを見て、憂鬱な気分になってしまう人が続出しているのでしょうか?そして、それへの対処法は存在するのでしょうか?
というわけで、サザエさん症候群の意味とそうならないための考え方についてお話します。
目次
サザエさん症候群とは?
別にこの言葉は僕が作り出した造語ではなく、かなり以前から言われている言葉です。ちなみに、Wikipediaではサザエさん症候群を次のように定義されています。
日曜日の夕方から深夜、「翌日(月曜日)からまた通学・仕事をしなければならない」という現実に直面して憂鬱になり、体調不良や倦怠感を訴える症状の、日本における俗称である。
引用:「サザエさん症候群」(2019年4月21日 (日) 11:29 UTCの版)『ウィキペディア日本語版』
つまり、日曜の夕方に(放送しているサザエさんを見て)休日の終わりを感じ、明日(月曜日)から始まる学校や仕事を想像して憂鬱になるわけですね。ちなみに、海外ではこのことをブルーマンデー症候群と呼びます。まぁ、休日から平日に代わる時の精神的な負荷は万国共通ということですね。
サザエさん症候群と呼ばれる理由
さて、いつから日本で「サザエさん症候群」という言葉が使われているのかは不明ですが、参考になるものはありました。それが嘉門達夫さんの「Nipponのサザエさん」の歌詞の一部にあります。
サザエさん 見てると ちょっぴり ユウウツ 日曜日もオシマイ
引用:Nipponのサザエさん(嘉門達夫)
ちなみにこの歌が作られたのが、1993年です。つまり、少なくとも25年も前から人々は、サザエさんを見て休日の終わりを感じ、明日(月曜日)から始まる学校や仕事を想像して憂鬱になっていたわけですね。
そういえば、サザエさんの前番組にはちびまる子ちゃんがありました。サザエさんほどではありませんが、かなりの長寿番組です。調べてみると、29年間放送されているようです。ここで素朴の疑問が生まれます。なぜ、人はブルーマンデー症候群のことをサザエさん症候群と呼び、ちびまる子ちゃん症候群と呼ばないのでしょうか?
そこには、放送開始年の遅い早いの問題だけではなく、もっと大きな理由があると考えます。それは、番組の内容です。
ちびまる子ちゃんの場合は、まる子と家族の関係は理想的というよりも現実的なんです。まぁ、さくらももこさんの実体験が基になっている漫画ですしね。一方で、サザエさんは理想的な家族像を描いています。まぁ、少し古いですけど。でも、その中には現代の家族も欲する「幸せな家族団欒」の時間があります。
それこそが、月曜日を迎える社会人や学生を苦しめているのではないでしょうか?仕事や学業に勤しむ時間と家族団欒の時間って対極と言ってもよいほど違いますもんね。そもそも、家族団欒の時間が空想でしかないという家庭も多くあると思いますが…
人々は「サザエさんの中のゆるーい生活」と「自分の明日の忙しない生活」を対比してしまうことにより、より強くブルーマンデー症候群の症状が出るのではないでしょうか?だから、それを日本人はサザエさん症候群と呼ぶのでしょう。
サザエさん症候群にならない方法
先ほど説明しましたように、サザエさん症候群とは、「休日の終わりを感じ、明日(月曜日)から始まる学校や仕事を想像して憂鬱感を覚える症状」のことを指します。この症状の根本的な要因は2つあります。1つ目は「平日とのギャップ」です。2つ目は「月曜日のことを考えてしまうこと」です。この両方の要因を減らす又は無くせば、サザエさん症候群(ブルーマンデー症候群)にはならなくなります。たとえそれが10連休最終日であったとしてもね。というわけで、まずは1つ目の「平日とのギャップ」から考えていきましょう。
平日とのギャップを減らす
大前提として、平日と休日とのギャップを無くすことは不可能です。ギャップがないのは、週休0日の激務社会人か週休7日のニートぐらいなもんです。それ以外の人は、休日と平日という明確な線引きがある以上、確実にギャップが存在します。だから、対策の名前が「平日とのギャップを減らす」になっているんですね。
例えば、冬の北海道に駐車していた車にエンジンをかけていきなりフルスロットルまで回すでしょうか?そんなことをすれば、すぐに壊れてしまいますよね?普通は暖機運転をして、エンジン自体を温めて走る準備を整えます。
人間だって同じです。日曜日を完全なオフ日にしてしまうと、月曜の朝に一気にアクセルを回さなければなりません。その切り替え作業が苦痛なわけですが、それを待つ時間(≒日曜日の夕方)もまた苦痛になってしまいます。(サザエさん症候群)
しかし、日曜日に暖機運転出来ていればどうでしょうか?もちろん、月曜日を迎えることが苦痛なことには変わりませんが、多少ましにはなります。
暖機運転の例としては、テニス、散歩、ゴルフなど体を動かすことや将棋、読書、ブログなど頭を使うことが挙げられます。逆に言うと、だらだらテレビを見たり、布団の上でゴロゴロしたり等をしているとあまり良くありません…これは僕も実体験済みです。
月曜日のことを考えない
世の中には悩んでどうにかなるものとどうにもならないものが存在します。どうにかなるものに対して、悩むことには意味があるかもしれませんが、どうにもならないものに対して、思い悩むことは全くの無意味です。ただただ、精神エネルギーを無駄に費やすだけです。
より詳しく精神的に消耗しない方法が気になる方はこの記事を参考にしても良いかもしれません。
例えば、就活や受験などの場合、思い悩んで憂鬱になってもプラスになることがありますよね?悩む中で本当に自分が欲するものが何か分かることもあるでしょうし。一方で、旅行に行く日の天気予報が雨だと思い悩んでも何も変わりませんよね?そんなことに悩む時間があるなら、雨の日の計画を立てておく方がよっぽど有意義です。
それと同じように、日曜日の後に月曜日が来ること(=休日の後に平日がくること)に思い悩んで憂鬱になっても、その現実は悲しいことに一切変わりません。だったら、月曜日のことを考えずに、日曜日が終わるその瞬間までプライぺートの充実のことを考えておけばいいんです。そっちのほうが、より楽しく人生を送れると思いませんか?
つまり、休日だけ都合よく刹那主義者になりましょうやってことです。結局、月曜日のことを考えて日曜日を過ごしても、考えずに日曜日を過ごしても、同じように月曜日はやってくるんですから。
ちなみに、僕はこの考えを大学院時代からずっと続けてきました。そのためか、休日終わりにストレスを感じたことはあまりありません。春休みや夏休みの最終日であっても、GWの10連休最終日であってもね。周りの友人や先輩の話を聞くと連休最終日はかなり憂鬱だったそうなので、この考え方はかなり有効だと思いますよ。
まとめ
- サザエさん症候群とは?
日曜の夕方に(放送しているサザエさんを見て)休日の終わりを感じ、明日(月曜日)から始まる学校や仕事を想像して憂鬱になる。海外ではブルーマンデー症候群とも呼ばれています。 - サザエさん症候群にならないためには?
一つ目の方法は「平日とのギャップ」を減らすことです。日曜日はだらだらするのではなく、読書や将棋などで頭を使ったり、散歩やスポーツなどで体を動かしておきましょう。すると、活動量において「平日とのギャップ」がなくなります。
もう一つの方法は「月曜日のことを考えないこと」です。どれだけ月曜日が来ることに思い悩んで憂鬱になっても、月曜日は必ずやってきます。だから、休日に月曜日の仕事や学校のことを考えて憂鬱になっても無意味なんです。そんなことを考えるぐらいなら、残された休日をどう楽しむかについて考えましょう。
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