「仲間」と「友達」という言葉は一見似ています。しかし、実は意味が異なります。
「仲間」は「一緒に物事に取り組む人」を意味します。
「友達」は「一緒にいること自体が楽しい人」を意味します。
このように、仲間と友達は意味が違うのです。
そこで、今回は「仲間」と「友達」の本質的な違いについて解説いたします。
・友達の意味とイメージ
・仲間と友達の本質的な違い
目次
仲間について
仲間のイメージ
仲間の定義を調べると次のようにあります。
① ある物事を一緒になってする者。 「 -に入る」 「 -を裏切る」 「遊び-」② 同じ種類に属するもの。同類。 「鯨は哺乳類の-であって、魚の-ではない」③ 近世、商工業者が結成した同業組合。引用:大辞林第三版
これらの意味から抽出できるコアミーニングは「同じ」です。
コアミーニングとは、意味の中心です。イメージは、次の図の通りです。
イメージ図のように、仲間の意味は「同じ」という言葉を核に広がりを持ちます。
現代ではこれらの内、「同類」・「同じ物事をする人」の意味が使用されています。
今回の話は、「仲間」と「友達」の違いについてです。
なので、「同じ物事をする人」という仲間の意味について掘り下げていきます。
仲間の具体例
「同じ物事をする人」という意味での仲間の具体例としては次のようなものが挙げられます。
- 部活仲間
チームスポーツの場合であれば、勝利という目的を達するために共に行動しています。 - 仕事仲間
仕事の内容は人それぞれ異なりますが、会社の構成員は会社を維持・成長させるという同じ目的を共有しています。一般に、このような仕事上の人間関係のことを仕事仲間と呼びます。 - 趣味・サークル仲間
趣味・サークル仲間は、趣味を楽しむことを目的として行動しています。
このように、仲間は目的を共有していることが多いです。
仲間の本当の意味
先ほどの例から分かるように、仲間は「同じ目的を共有している人」を意味します。
つまり、人間的な相性は悪くても、同じ目的に向かって取り組んでいれば、仲間なのです。
例を挙げると、キングダムにおける「信」と「桓騎」の関係が挙げられます。信は桓騎の略奪を良しとするやり方に納得はしておらず、人間的な相性も悪いと思われます。
それでも、「信」と「桓騎」は秦国を守り・強大化するという共通の目的があるので仲間なのです。
ただし、人間的な相性が悪ければ、ストレスが溜まるものです。実際、職場の主なストレスは人間関係と言われています。
逆に、河了貂とカイネは、目的をたがえる敵なので仲間ではありませんが、友達ではあります。「合従軍編」での蕞の決戦においてもその辺りの葛藤は描かれていました。
友達について
友達とは何か?
辞書によると、友達は次のように定義されています。
互いに心を許し合って、対等に交わっている人。一緒に遊んだりしゃべったりする親しい人。
引用:デジタル大辞泉
この定義にあるように、友達とはお互いに気を許し合う存在です。
一緒に何かをすること自体に喜びを感じます。そして、その何かは多岐にわたります。
確かに、友達となら旅行も、カフェも、岩盤浴も一緒に楽しめます。もっと言えば、道端で昔話に花を咲かせるだけで楽しいです。
ある意味、友達との交流はそれ自体が趣味と言えるかもしれません。
一方で、心を許していない人と旅行や飲み会に参加しても、気を遣うだけでちっとも楽しくありません。その例として、職場旅行や取引先との飲み会などが挙げられるでしょう。
このように、心からの楽しさ・喜びを感じるためには、「何をするか?」というよりも「誰といるか?」が重要になるわけです。
友達とは共有する時間自体が楽しい人を指し、何をしていても楽しいものです。このような関係性を築ける人は希少なので大切にしましょう。
ですから、今いる友達は貴重なものと考えて大切にするようにしましょう。
特に、切磋琢磨できるような友人関係は大切にするようにしましょう。
仲間と友達の違いは?
仲間と友達の違いについて理解するために、もう一度意味を振り返ります。
・友達は人を中心に集まる
もう少し具体的に書くと次のようになります。
上の定義から分かるように、仲間と友達の定義は異なりますが、互いに矛盾しません。
つまり、仲間かつ友達という関係も築けるのです。
もし、仲間であり友達という関係になることが出来れば、最高ではないでしょうか?
ともに同じ物事や目的に取り組みながら、一緒にいることを楽しむことが出来るわけですからね。
ただし、難しいのも事実です。実際、友達同士で企業をしたけども、喧嘩別れに終わって事例を知っています。
このように、友達だからと言って仲間になれるわけではないことも気を付けておくべきです。
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