「見た目は子供、頭脳は大人」から始まる漫画は誰もが知っていることでしょう。
この文言ならかっこ良いセリフですが、反対ならどうでしょうか?
「見た目は大人、頭脳は子供」
あまりにも悲しいですよね?
しかし、そのような方々がいるのも事実です。
そこで、今回は子供の心を持つ大人が抱える「幼児的万能感」について解説します。
目次
幼児的万能感の定義とは?
幼児的万能感とは、精神的な未熟さに起因する「自分は何でもできる、何にでもなれる」という感覚のことです。
実際、子供は無根拠な自信を持つものです。もちろん、それは悪いことではありません。
無根拠な自信こそが色々な挑戦への原動力となりますからね。才能や運に恵まれていれば、それが直接成功に繋がることもあるでしょう。
しかし、それを大人にまで引きずることはあまりありません。
それは、良くも悪くも自分を知るようになるからです。
幼児的万能感が無くなる理由
大人になると、「幼児的万能感」が無くなるのは挫折を経験するからです。
どこの世界にも上には上がいますからね。いつかは自分の限界を知ることになります。
例えば、プロ野球選手を目指していた少年がいたとします。
小学校・中学校では4番でエースで高校野球の名門校に進みました。そこで、自分より優れる選手が多くいることに気付き、自分の能力の限界を知りました。
勉強でも同じです。
小中学校では成績優秀で県内有数の進学校に進学した子供がいたとします。進学校での生活を通して、自分より能力の高い人を知り、自分に特別な才能がないことを知ります。
このように、子供の頃に一生懸命物事に打ち込むと、自分より上の存在に気付くことになります。
そうすることで、自分の力の限界を知り幼児的万能感が消失するのです。
この過程が大人への第一歩なのです。逆にいうと、これを経験していない人は幼児的万能感を持ったまま大人になります。言い換えると、子供の心を持つ大人になるわけです。
幼児的万能感が消えない大人の特徴
物事に真剣に取り組んだことがない
本気で何かに取り組んだ経験のない人は幼児的万能感を持ち続ける傾向にあります。
それは、言い訳ができるからです。まだ本気を出していないとね。
逆に、本気で物事に取り組めば、自分に言い訳をすることができなくなります。
つまり、自分が万能ではないと認めざるを得ないわけです。
本気を出していないアピールをする
実は本気を出しているけど、周囲には本気を出していないとアピールをする人です。
これは、万が一の時に自分に保険を掛けるための行為です。
これは小学生・中学生によく見られますね。
私も良く勉強しているのに勉強していないふりをしていました。確かに、本気を出して失敗したら恥ずかしいですからね。しかし、それを大人になって引きずるのは考え物です。
「一生懸命行動したけど、ダメでした。」という具合に、失敗を正面から受け入れる器量が大人には必要だと考えます。
失敗を恐れる
幼児的万能感を持っている人は、不必要なプライドが邪魔をして失敗を認めることができません。
そりゃ、万能であれば失敗をすることはありませんからね。
しかし、「失敗は成功の母」とあるように、失敗は成功のために必要なことなのです。
実際、成功者と呼ばれる方々も何らかの失敗を経験しているものです。
ですから、失敗を恐れずに、積極的に挑戦するマインドが大切になります。
一方で、幼児的万能感を持つ人は、自分のプライドを守るために失敗を恐れる傾向にあります。
口先だけで行動しない
幼児的万能感を有している人は口先だけ一人前です。そりゃ、口だけなら何とでもいえますからね。
ことわざにも「言うは易し、行うは難し」という名言があります。
確かに口で人を批判したり、意見するのは簡単です。また、口だけなら失敗することもありません。後出しじゃんけんができますからね。
逆に、行動に移すのは大変です。能力も時間も必要になりますし、失敗のリスクもありますからね。
ここから分かるように、幼児的万能感を有する人は口先だけで行動しません。
まとめ
今回は幼児的万能感について説明しました。
万能感とあるように、万能であると考えているだけで、実際には何者にもなれていません。
何者かになるためには、目標を定め、手段を考えて地道に努力するしかないのです。
当然その中で多くの失敗をすることもあります。それらの失敗を受け入れて、改善を重ねることで、初めて成功を掴むことができるのではないでしょうか?
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