就活って実力?それとも運?果たしてどちらの比重が大きいのでしょうか?人並みに就活を行い、内定・配属通知を受け取った僕の結論は「運」です。なぜなら、自分の影響力の外で決定されることがあまりにも多いからです。もちろん、「実力」を無視するわけではありませんが、学歴フィルターなど足切り的の要素が強いことは否めません。というわけで、今回はそういう結論に至った経緯を僕と周りの人の実体験を通してお話したいと思います。
就活と運(就活開始~内定編)
景気と就活難易度
当たり前のことですが、就活の難易度は景気に非常に左右されます。景気が悪い時には就職の難易度が跳ね上がります。特に、1993~2005年の間はバブル崩壊の影響をもろに受けて、俗に就職氷河期と呼ばれていますね。その影響は、文部科学省「学校基本調査」が発表している大卒の就職率の推移を見れば、一目瞭然です。

当たり前のことですが、就職氷河期(1993~2005)に就活した方々に落ち度は1%もありません。それなのに、不況の影響をもろに受けることになりました。正直なところ、不運としか言いようがありません…
一方で、最近では「団塊の世代の定年退職」や「少子化」の影響により、就職活動の環境はバブル期並みに良化しています。僕もこの時期に就職活動をしましたが、簡単に複数の内定を得ることが出来ました。もちろん、僕の周りの人も複数の内定を得ていましたよ。中には、それほど優秀ではない人が超一流企業に内定を得ているなんてこともありました。
当然のことですが、就活生個人の手によって就活難易度を激変させる景気動向をコントロールすることはできません。つまりは、運ということになります。だから、時の運を受け入れた上で就職活動をしなければならないわけです。
面接官との相性
面接官との相性が合否の決定に結び付くことも良くあります。例えば、面接官が大のサッカーファンで、サッカー部に所属していたA君と野球部に所属していたB君の面接を受け持ったとしましょう。もし、A君とB君の実力が同じである場合、面接官はどちらを採用するでしょうか?
十中八九A君を採用しますよね?もしかしたら、A君の実力がB君より劣っていても採用されるかもしれません。結局、面接官も人間であり、容姿、話し方、趣味等の好みに無意識に左右されるというわけですね。その結果、受験者の実力を見誤るということも良くあります。
面接官の好みを事前に把握するなんて不可能に等しいので、結局は運ということになってしまいます。
企業のニーズ
当たり前のことなのに忘れがちなのが「企業のニーズ」です。年によって欲する人材も変わります。(この傾向は理系学生のほうが強い)「前年度は機械系の学生を取り過ぎたので、今年度は電気系の学生を積極的に採用します。」という企業もあれば、その逆の企業もあるでしょう。もちろん、もっと細かい区別をしている企業も存在します。しかし、そのことを採用ページで告知する企業はありません。そりゃ、できるだけ多くの人に応募してもらいたいですからね。
といったように、企業には隠されたニーズというものが存在します。そのニーズを面接を受ける段階で知るのは不可能です。つまり、就活生のコントロール外というわけです。ですので、結局は運ということになってしまいます。
就活と運(配属編)
仮に自分の望む企業に入社できたとしても、自分が望む部署に配属されるとは限りません。悲しいことに、企業という組織に所属する以上、個人の意思が100%反映されることはありません。ですから、関東勤務を希望していても九州勤務を言い渡されることもありますし、営業職を希望していても経理職に配属されることもあります。場合によっては、一年目から関係会社に出向なんてこともあります。もちろん、この場合は左遷扱いではありませんが…勤務時間は関係会社に準ずるので、場合によっては想定していた就労条件よりも年間休日日数や勤務時間の面で悪いケースさえあります。
それが世にいう配属ガチャというものです。
もし、仮にその未来が見えていたとしたら、その会社に入社を決定するのでしょうか?おそらく、大半の人は他の企業に入社することを希望するでしょう。つまり、希望する会社に入社が叶っても、就活に成功したとは言えないのです。いや、それどころが退職するまで就活に成功したか否かは決定することが出来ないのかもしれません…
要は、配属も運というわけですね。
運であることを前提にした就活方法
上で説明したように、就活では自分のコントロール外にあることがたくさんあります。そういった状況で、第一志望の会社を完全に定めることが本当に正しいのでしょうか?もしかしたら、上に示したような理由で第一志望の会社に入社できないかもしれませんよ。もし入れたとしても、自分の希望する部署に配属されないかもしれません。
そういった状況に陥った時に、メンタルコントロールを出来るでしょうか?結構難しいと思います。実際、自分の希望と異なる部署に配属された人は非常に落ち込んでいましたし…
じゃあ、どうすればよいのでしょうか?少し寂しい言い方になってしまいますが、就職先に期待をしなければいいのではないかと思うわけです。期待しなければ、失望することもありませんからね。
誰しもビンゴゲームをした経験があると思いますが、あの時にどのように考えていますか?おそらく、多くの人が番号を発表されるたびに一喜一憂していると思います。しかし、その行為に意味があるのでしょうか?意味はまったくありませんよね。まぁ、娯楽だから一喜一憂していいんですけど…そもそも、ビンゴゲームに自分が介入できる領域なんて全くありません。だから、何をしても無駄なわけです。ただただ、期待もせずに平然としていればいいのです。
就活もほとんど同じです。違うのは実力や努力が多少評価されるという点のみです。だから、自分が出来ることをすべてやって、あとは天に任せればいいのです。天に任せた時点で、ただの傍観者になれば、メンタルがやられることもありません。
というわけで、僕が考える就活の鉄則は、「人事を尽くして天命を待つ」です。この鉄則を遵守していれば、「就活うつ」にならず、自分の実力を最大限に発揮できると思います。そのためにも、第一志望は完全に定めず、第一志望群をいくつか定めるという形で就活を進めていけばよいでしょう。
まとめ
- なぜ、就活は運なのか?
自分がコントロールできない部分によって、内定及び配属先が決定される場合が多いから。その具体例としては、「景気動向」・「面接官との相性」・「企業のニーズ」等が挙げられます。 - 運であることを前提にどうやって就活するの?
一言で言うと、「人事を尽くして天命を待つ」。自分のコントロールできる範囲に全力を注いで、コントロール外の部分は天(運)に任せることです。そうすれば、メンタルを上手く管理しつつ、就活を進められますよ。
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