日本特有の美意識・侘びと寂びの意味とその違いについて

役立つ知識

こんにちは、たまです。

みなさん、侘びと寂びの意味とその違いってご存知ですか?

意外と知らないもんですよね。「寺社仏閣」=「わびさび」だとボンヤリ考えている人が大半だと思います。

日本人よ、それでいいのか(๑•̀д•́๑)

えらそーに言ってますが、僕も寺社仏閣巡りをするまで、全く知らなかった( ̄・ω・ ̄)

侘び・寂びを知ることの意義

国際交流が盛んになっている近頃、多くの外国人観光客は寺社仏閣へと足を運んでいます。清水寺とか銀閣寺とか超有名な観光スポットに行くと、外国人の方がたくさんいらっしゃいます。以前は欧米系の方の割合が多かったのですが、最近はアジア系の方も増えつつありますね~。数年前まで日本のモノを大量に購入していた中国人観光客も最近では日本独特の精神性に興味を持つようになっているらしいですね。(テレビの特集で見た覚えがあります)

というように、外国人観光客の方々は自国とは異なる「日本固有の精神性」に興味を持っています。少々話が脱線しますが、ここ10年ほどは中国をはじめとしたアジア勢の躍進により、世界に対する経済における日本の地位は大きく揺らぎました。その反動として、自国に対する過度な礼賛が始まったと考えています。自国の過去を誇ることに関しては、まったく問題があるとは思いません。むしろ、正常なことだと思っています。

ただ、気になるのはその対象です。あまりにも「結果としてもたらされる物質的な豊かさ」に重きを置きすぎているように感じています。インスタントラーメン・青色発光ダイオード・新幹線など多くの素晴らしいモノを日本は作り出しました。それ自体は称賛するに十分値するものだと思います。ただ、もっとも敬意を払うべきなのは「結果の根底にある精神性」だと僕は思います。それゆえ、表層に出てくる結果のみを礼賛している現在の風潮を少し残念に思います…

というように、今の社会は「精神性」を軽視しすぎていると感じます。そういう意味では日本人自体の質が変化(劣化)しているとも言えるかもしれませんね。外国人の方も「昔の日本人は凄かったけど、今の日本人は大したことねーな」と思っているかもしれません。

だからこそ、日本古来の精神性を学ぶ意味はあると思います。そして、その一環として日本人の美意識である「侘び・寂び」を学ぶことは非常に意義のあることではないでしょうか?まぁそんなに難しく考えなくても、外国人の方々に「侘び・寂び」の意味ぐらい説明できないとちょっと恥ずかしいですもんね。

侘び(わび)とは

辞書による定義はこんな感じになっています。

簡素の中に見いだされる清澄・閑寂な趣。

引用:デジタル大辞泉(小学館)

 

飾りやおごりを捨てた、ひっそりとした枯淡な味わい。

引用:大辞林 第三版(三省堂)

これらの意味を踏まえたうえで、個人的には侘びの定義を「不足・簡素の中に見出される美しさ」だと考えています。例としては、枯山水が挙げられます。枯山水には庭園を作るために必要とされる植物や水が一切存在しません。まさに、不足の美と言えるのではないでしょうか?

もう一つの例として挙げられるのは、茶室です。茶室は茶室としての機能を果たさなければならないので、不足は存在しないと言えます。一方で、茶室のみに特化した部屋なのでその他の無駄な機能は一切ありません。まさに、簡素の美と言えるのではないでしょうか?

Appleの創業者として有名なスティーブ・ジョブズは日本の苔寺(西芳寺)にお忍びで行くほど、日本文化と日本の美意識が好きだったそうです。その趣向はシンプルなデザインのiPhoneにも表れていると言われています。確かに、iPhoneのシンプルさも簡素の美と言えるでしょう。日本古来の美意識が国境を越えて時代の最先端とも言えるスマートフォンにも息づいていることを考えるとなんだか感慨深いものがありますね。

銀閣寺の枯山水

圓光寺の茶室

寂び(さび)とは

辞書による定義はこんな感じ。

 古びて味わいのあること。枯れた渋い趣。

デジタル大辞泉(小学館)

 

古びて趣のあること。

大辞林 第三版(三省堂)

個人的には、寂びの定義を「時間経過による劣化が生む美しさ」だと考えています。例としては、建築物や石に生す苔が挙げられますね。まっさらな灯篭より苔の生した灯篭の方に風情を感じませんか?その感覚こそが寂びです。劣化という一見マイナスでしかないものに美しさを感じる矛盾。人間の感性とは奥深いものですね(๑¯ω¯๑)

熊野本宮大社 満山社 結ひの神(八百萬の神)

京都大原三千院の庭園

なにも寂びは寺社仏閣だけにあるものではありませんよ。以前当ブログ紹介した「瀞ホテル」(飲食店)にも寂びがあると思いますし、京都・伊根の舟屋群(町)をみても寂びを感じることができます。瀞ホテルの紹介記事もありますので、気になる方はご覧くださいね。

三県境にある秘境の絶景カフェ「瀞(どろ)ホテル」に行ってきた

2018年9月7日

瀞ホテル

伊根の舟屋群

 

まとめ

侘び(わび)とは

「不足・簡素の中に見出される美しさ」

例:枯山水、茶室、iPhone

寂び(さび)とは

「時間経過による劣化が生む美しさ」

例:苔の生した灯篭、経年劣化した建築物

最後に

侘び・寂びは寺社仏閣など特定の場所だけでなく、日常の至るところで発見することができます。みなさんも是非チャレンジしてみては如何でしょうか?